ダンス&ボーカルグループ「三代目J SOUL BROTHERS」の今市隆二(38)が今年4月、都内でタクシー運転手に対し脅迫および暴行の疑いで書類送検された事件に関し、被害者側代理人であるレイ法律事務所は28日、被害者と今市隆二との間で示談が成立したことを公式に発表した。さらに、被害届は正式に取り下げられたことも明かされた。
公式サイトには「今市隆二氏による暴行、脅迫被疑事件の示談成立」と題し、代理人弁護士からの報告文が掲載されている。それによると、今市氏は当初の警察の取り調べにおいて「殺すぞ」という言葉は運転手に向けたものではないと説明していたが、その後代理人弁護士と交渉を重ねた結果、被害者に直接向けた脅迫発言であることを認めた。加えて暴行及び脅迫の事実を謝罪し、被害者もこの謝罪を受け入れたことで示談成立に至ったという。
示談成立に伴い、暴行罪や脅迫罪に関する被害届が取り下げられたことも伝えられている。さらに被害者側は、今市氏の今後の芸能活動に対し制限を求めず、彼が現在所属するグループの一員として活動を継続することについても同様に許諾したとの意思を示した。
今回の事件について被害者であるタクシー運転手からのコメントも公開された。彼は、事件当日に今市隆二と同乗者が乗車した際、すぐに本人であることを認識したと振り返る。多くの芸能人を乗せた経験はあるものの、今回の出来事は特別であったと語り、今市氏は相当酔っていたが、安全に目的地まで運ぶことが自身の使命であると信じていたという。
しかし運転中、突然アクリル板を殴られた際の衝撃と恐怖は計り知れず、事故のリスクを最も恐れながらも冷静に運転を続けたと述懐。防犯カメラ映像からは運転手の冷静な様子が映し出されているが、彼が反抗や抗議をしなかったのは決して容認したわけではなく、恐怖のあまり言葉を発することができなかったためだと強調した。また、テレビで見ていた今市隆二とは異なる行動からショックも受けたと告白している。
被害者は今回の行為が重大な事故へつながる可能性がある危険行為であることを深く認識し、今市氏が事実を認め反省し、二度と繰り返さないと誓うならば、個人的にもグループメンバーとしての芸能活動の自粛や休止を求めるつもりはないと明言した。
最後に、事件報道以降インターネットやSNS上に根拠のない憶測や誹謗中傷が広まっていることに苦しんでいる旨を伝え、冷静な対応を求めるコメントで締めくくっている。
なお、事件発生後、今市隆二は所属事務所を通じて当面の活動休止を発表。27日には三代目J SOUL BROTHERSの15周年記念スタジアムライブ「JSB FOREVER ~ONE~」に関して、今市を除く6人での開催が告知されていた。
この一連の示談成立により、事件は一つの区切りを迎え、今後の彼の活動に対しても一定の理解が示される形となった。芸能界における影響は今後の動向を注視する必要があるが、被害者との和解に至ったことで双方が前進の機会を得たといえるだろう。