俳優・小沢仁志は27日、自身のYouTubeチャンネル「笑う小沢と怒れる仁志/小沢仁志」を更新し、俳優・白竜を迎えた対談を公開した。二人は数々のアウトロー映画や任侠作品で知られる存在であり、ロックスターとして昭和・平成の音楽シーンを彩った内田裕也との思い出を語り合った。
小沢はある飲み屋で、俳優・安岡力也らと共に飲む内田裕也の姿に偶然遭遇したという。当初は別のテーブルにいたため、その存在にまったく気付かなかったが、トイレに立った際、裕也の存在を知ることとなった。用を足していると突然怒鳴り声が響き、「てめえ…、この野郎!何笑ってんだよ!」と正面のガラスを激しく殴る音がしたという。
その音の衝撃で血まみれになったガラスの破片を、内田は「ふざけやがって…。痛え…」と呟きながら手を洗って去り、小沢はただ呆気にとられたことを苦笑しつつ回想した。トイレを出た直後、そうした内田を見て激高している安岡らに「オラッ!」と詰め寄られた際、内田は「違う、違う。生意気な俺の顔面を殴っただけ」と説明し、その場の状況が混沌としていたことを明かした。
白竜もその光景を思い出し、大笑いしながら「裕也は鏡を殴ることがよくあった。大阪でも何度か見かけた」と語った。さらに別のエピソードとして、内田が別の店で揉めていた思い出を振り返り、「一旦は収まったと思ったら、店の親父が『あの後、裕也さんが金属バットを持ってまた来たんだよ』と明かしてくれた」と語り、彼の激しい気性を伺わせた。
小沢は「彼の人生そのものがロックンロールだった」と総括し、「当時は少々厄介だったけれど、今の世の中にああした刺激的な存在と出会いたくなる」と感慨深げに語った。白竜もまた「もう誰も彼のような人はいない」と目を細め、往時の伝説をしのんでいた。