俳優・今田美桜が主演を務める連続テレビ小説『あんぱん』は、その第110回が4月29日に放送される。物語はアンパンマンの生みの親、やなせたかしとその妻・暢の夫婦像をモデルに、生きる意味を見失いながらも夢を追い続けるヒロイン朝田のぶと柳井嵩の人生を丁寧に描き出す。
何者でもなかった2人が幾多の困難と葛藤のなかで、「逆転しない正義」を体現するアンパンマンへと導かれていく過程は、生きる喜びや希望を力強く伝える。物語の中核をなすこのテーマは、見ている者すべてに深い共感を呼び起こす。
第110話のストーリーでは、のぶ(今田美桜)と嵩(北村匠海)が引越しを経て羽多子(江口のりこ)との同居生活を開始。新生活の中、嵩は突如ラジオドラマの脚本執筆依頼を受け、そのことで焦りを隠せない。しかし、のぶが謝罪したことで嵩はある絵を取り出し、自身の語る物語にのぶが強く引き込まれていく展開となる。
この脚本は子供と母親の物語であり、嵩は書くことをためらうが、のぶの励ましによって勇気を得て完成させる。翌日、その新作『やさしいライオン』がラジオから流れ、視聴者にも胸を打つ温かさが伝わる瞬間が訪れる。
日々の生活の中に宿る人間ドラマ。さらに、作品の背後にある深い愛情と勇気の物語が、刻一刻と視聴者の心のなかで輝きを増している。