日本相撲協会は1日、かつて高い人気を誇った元小結・遠藤聖大(35歳、石川県出身、追手風部屋所属)の現役引退と年寄「北陣」の襲名を正式に発表した。引退後は追手風部屋の親方として後進の指導に専念する予定であり、相撲界のみならず多くのファンから期待が寄せられている。
遠藤は大学時代にアマチュア横綱に輝き、2013年春場所で幕下10枚目の地位から大相撲の世界に足を踏み入れた。まげ結いが認められる前のデビューながら、その卓越したスピード昇進は注目を集め、わずか3場所目で新入幕を果たした。端正な顔立ちと正統派の相撲スタイルにより、テレビCMにも多数出演し、大相撲人気の復興に貢献した。

しかし近年、両膝の手術を経験し2場所連続で全休を余儀なくされた。11月9日から始まる九州場所においては、それまで維持してきた関取の地位を失い、東幕下3枚目にまで番付が下がったことを受けて、引退を決断するに至った。
幕内在位は69場所に及び、殊勲賞1回、敢闘賞1回、技能賞4回、そして7回の金星獲得など、類まれな実績を残している。通算成績は527勝494敗88休で、長きにわたる活躍が数値にも如実に示されている。
今後は襲名した「北陣」として追手風部屋の親方に就任し、豊富な経験を生かして将来を担う力士の育成に注力する予定だ。多くの相撲ファンはその新たな門出を温かく見守っている。